みなさん、どんな時にセラピーが必要だと思いますか。
「セラピーは、うつの人が受けるものでしょう?」
「何かあった時に、話を聞いてもらったりするんでしょう?」
「問題が起こったら、受けて見たいと思います。」
「セラピーなんかのお世話にならなくても大丈夫だよ。」
そんなお話をよく耳にします。
日本ですと、セラピーを受けるにあたっての壁が高いように感じます。「セラピーを受ける人=精神・心理に問題がある人」というような固定観念もあるように思う事もしばしばです。
欧米ではセラピーを受けることは日常の一部。実は、とても身近なものなのです。今日は仕事でちょっとうまく行かなかったから、セラピストに会って落ち着いてから家に帰るわ、そんな話もよく聞きます。
では、どんな時にセラピーを受けるのが良いでしょうか。それは、日常生活の中で何か少し「おかしい」と感じた時だと思います。自分に関するちょっとした違和感がヒントになります。例えば・・・
最近、ストレスを溜め込んでいる
感情の起伏が激しい
怒りすぎている気がする
なかなかスッキリ眠れない
力が出ない。朝、起きたくない
体の不調ですら、心に起因する場合もあります。中には自分で解決できる事もあるかもしれません。でも、その時間を充分に取れなかったり、どう解決していくのかわからなかったり、また何か試してもうまく行かない場合、それがセラピーを受ける時だと思います。
セラピーを特別なことだとは思わず、日常からのケアをしておくと、少し大きな出来事があった時の対応力に違いが出ます。
小さな入り口が、実は子どもの頃のトラウマに繋がっていることもあります。それを放置してしまっていると、どこかでより大きな問題、それこそうつを発病したり、不安障害になったりしてしまう可能性が高くなります。
セラピーを受けるのに、大きな理由は必要ありません。日常の少し引っかかりがあった時、将来の予防としてセラピーを受けてみるのはいかがでしょう。
吉原奈美
2018.12.12